「外に出たくないんです。」…ところで、外ってそんなにいいところでしたっけ?
2026/11/03
どーも、黄色い制服が目印!
名古屋市天白区元八事の訪問看護ステーションオハナです。
突然ですが。
休日、朝から一歩も外に出なかったこと、ありませんか?
私はあります。
気づいたら夕方。
「あれ? 今日、何してたっけ?」
……いや、何もしていないわけではないんです。
洗濯もしたし、スマホも見たし、冷蔵庫も開けた。
冷蔵庫なんて、特に用事もないのに3回くらい開けました。
家の中では、けっこう活動しているんです。
さて、今日は「外に出ない方」のお話。
訪問看護やリハビリの現場でも、外出する機会が少ない方の暮らしについて考えることがあります。
でも、そもそも、
外に出ないことって、そんなに悪いことなんでしょうか?
「少しは外に出たら?」が、ちょっと重い。
例えば、こんなやり取り。
「最近、お父さんが全然外に出なくて」
心配そうに話すご家族。
一方、お父さんはテレビを見ながら、
「別に困ってないよ」
と、ひと言。
「散歩くらいしたら?」
『別に行くところないし』
「買い物でも行けば?」
『欲しいものないし』
「じゃあ、気分転換に!」
『ここで十分気分転換できてるよ』
……強い。
なかなかの鉄壁です。
でも、ちょっと考えてみると。
お父さんの言い分にも、一理あります。
行きたい場所がないのに、外に出ろと言われても。
目的地のないお出かけって、意外と難しいんですよね。
家が好きなのか。外が嫌なのか。
ここで、少し気になることがあります。
同じ「外に出ない」でも、理由は人によって違うということ。
例えば。
家で過ごすのが好き。
一人の時間が落ち着く。
外出の準備が面倒。
歩くと疲れる。
転ぶのが怖い。
トイレが心配。
人と会うのがしんどい。
昔はよく出かけていたけれど、最近は何となく気が進まない。
どれも、ありそうな話です。
でも、理由が違えば、必要な関わり方も違ってきます。
家が好きな人に、無理やり散歩をすすめる。
歩くのが怖い人に、「気分転換になるから」と外出をすすめる。
人と会うのがつらい人に、「みんなと交流しましょう」とすすめる。
……なんだか、少し話がかみ合っていません。
「外に出ない」という結果は同じでも、その手前にある事情は全然違う。
ここを、私は見落としたくないんです。
リハビリ職、つい散歩をすすめがち問題。
リハビリと聞くと、歩く練習を思い浮かべる方もいると思います。
もちろん、歩くことは大切です。
身体を動かす機会が減ると、筋力や体力が落ちることもあります。
だから、つい言いたくなるんです。
「少し歩いてみませんか?」
でも、返事は、
「どこまで?」
……たしかに。
「家の前までとか」
「何しに?」
……たしかに。
「運動のために」
「家の中じゃダメ?」
……。
リハビリ職、目的地を見失いました。
もちろん、家の中でできる運動もあります。
外を歩くことにも、家の中で身体を動かすことにも、それぞれ意味があります。
大切なのは、外出そのものをゴールにしてしまわないこと。
その人が何をしたいのか。
何に困っているのか。
そこから考える必要があるんですよね。
「出かけたい場所」が、ないわけじゃなかったり。
例えば、散歩には興味がなくても、
昔よく通っていた喫茶店の話になると、急に饒舌になる。
好きだった花の話になると、庭の様子を気にし始める。
「買い物は面倒」と言っていたのに、好きなお菓子の話になると、ちょっと楽しそう。
そんなことも考えられます。
「外に出たいですか?」より、「何が好きですか?」の方が、話が広がることもある。
とはいえ、好きなものが見つかったからといって、すぐに外出につながるわけではありません。
喫茶店の話は好き。
でも、行くのは面倒。
……それも、あります。
人間、そんなに単純じゃありません。
だから、昔好きだったことや、今楽しんでいることを聞きながら、少しずつその人の暮らしを知っていく。
そういう時間も、大切だと思います。
看護師が来た。なのに、世間話が始まった。
訪問看護というと、血圧を測ったり、身体の状態を確認したり。
そんなイメージがあるかもしれません。
もちろん、それも大切な仕事です。
でも、暮らしの中で気になることは、それだけではありません。
最近、食欲はどうだろう。
夜は眠れているだろうか。
身体に痛みはないだろうか。
外に出なくなったのは、いつ頃からだろう。
何かきっかけがあったのだろうか。
そして、本人は今の暮らしをどう感じているのだろう。
そんなことを、会話の中から少しずつ知っていくこともあります。
ただし、いきなり質問攻めにするのも違います。
「なぜ外に出ないんですか?」
「いつからですか?」
「何が原因ですか?」
「これからどうしたいですか?」
……面接でしょうか。
私だったら、ちょっと身構えます。
何気ない世間話の中に、その人の大切にしていることが見えてくる場合もあるんです。
心配している家族の方が疲れている?
ここで忘れたくないのが、ご家族のこと。
「このまま歩けなくなったらどうしよう」
「人と話さなくなって大丈夫かな」
「何か楽しみを見つけてほしい」
そんな思いがあるかもしれません。
だから声をかける。
でも、本人は動かない。
もう一度声をかける。
やっぱり動かない。
そして、つい、
「だから、少しは外に出なさいって言ってるでしょ!」
……言いたくなりますよね。
心配しているからこそです。
ただ、本人には本人の気持ちがあります。
家族には家族の心配があります。
どちらかが間違っているというより、見えているものが違うのかもしれません。
だから、家族だけで何とかしようとせず、周りの人や専門職と一緒に考えることも一つの方法です。
玄関を出たら、大成功?
では、外出が難しい方に対して、何ができるのでしょう。
玄関まで歩いてみる。
窓を開けて外の空気を感じる。
ベランダで花を見る。
家の中で好きなことをする。
誰かと少し話してみる。
あるいは、今日は何もしない。
その人の状態や希望によって、できることも、やりたいことも違います。
ただし、玄関まで行けたから成功、行けなかったから失敗、という話でもありません。
本人が外出を望んでいないなら、まずはその気持ちを知ることが大切です。
外出したいのに身体の問題でできないなら、そこには支援できることがあるかもしれません。
人と関わること自体がつらいなら、急がずに安心できる関係を考える必要があるかもしれません。
「外に出す方法」を探す前に、「外に出ない理由」を知る。
遠回りに見えて、実は大事なことなんですね。
ところで、外に出たら何をしましょう?
「外に出ないんです」
そんな相談を聞くと、つい外出する方法を考えたくなります。
でも、外に出ることだけが、その方の幸せとは限りません。
家で本を読むのが好きな人。
テレビを見るのが楽しみな人。
家族と過ごす時間が好きな人。
一人で静かに過ごしたい人。
いろんな暮らし方があります。
もちろん、身体や心の不調が隠れていないか、
生活に困りごとが生まれていないかは気にかけたいところです。
でも、「外出している人が正解、家にいる人は不正解」ではないと思うんです。
外出が必要な人もいれば、まずは家の中で安心して過ごせることが大切な人もいる。
その人が何を大事にしているのか。
そこから考えていきたいですね。
それにしても。
「気分転換に外へ出ましょう!」
と言いながら、休日は家でゴロゴロしている私たち……。
まずは自分が散歩してから言った方が、説得力がありそうです。笑
名古屋市天白区元八事の訪問看護ステーションオハナでは、
ご自宅での暮らしや身体のこと、日常生活の困りごとについても一緒に考えていきます。
黄色い制服を見つけたら超ラッキー。
見た方には、幸運が届くように超絶祈りを捧げますので教えてくださいね。
外出するのが難しい。最近、家から出なくなった。
そんなお悩みも、気軽にオハナシください。
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訪問看護ステーションオハナ
住所:愛知県名古屋市天白区元八事3丁目18
電話番号:052-990-4674
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